Grammatical Luxation - A Porn 1 - 7


media/size: hand-copied carbon (black, red, blue) on paper/ 29.7 x 21.0 cm x 567 sheets total = 7 sets x 81 sheets (the following is 9/81 excerpt from Grammatical Luxation - A Porn 7)


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《Grammatical Luxation》は、《Hanged Grammer》を 発展させたシリーズ作品。両シリーズともに、ある書 籍の脱構築として制作されたドローイング。その書籍は、 日本で地下流通していた古いポルノ小説を編纂した書 籍である。《Hanged Grammer》は、それを読むことで 引き起こされる性衝動を感じながら、私が私自身にとっ て最も有利としている身体性から徐々に遠ざかる方 法̶̶右利きであれば、まず左手、次に右足、その次 に左足、そして口など̶̶で支持体の画面(ここでは 紙)を見ずに書き写される、完全に書き損なわれた文 字で構成される。

《Grammatical Luxation》も同じ書籍を用いて制作され た。構成された描線は、《Hanged Grammer》で行った よりも、オリジナルの文章を更なる無意味へと投げ入 れるために計画された作品̶̶小説を点字へと翻訳し、 その文字の配列に徹底的な変更を加えた̶̶の制作 (《Quantum Flesh》2020 年完成)へ向けた準備作業か ら抽出された、ポルノ小説の「メタ構造」の要素である。 具体的には、それらの要素は:「消去された固有名詞 ([a] : 黒)」、「校正で発見された誤りの跡([b] : 赤)」、 「追加された空白([c] : 青)」のトレースである。

上記のように、《Grammatical Luxation》に続く作品は、 ランダムな配列による点字の文字列である。 それは、点訳に関わるルールに厳密に従いながら、つ まり厳密に文法的な手続きを経ながら、しかしそれで いて、その後の操作によって意味を徹底的に剥ぎ取ら れた文字列である。《Grammatical Luxation》における 上記3 要素は、その初めのステップ̶̶小説をまず点 字へ翻訳するという作業̶̶から発生した。

個々の要素の役割は以下である:
 [a] :「 消去された固有名詞」は、文章内に性的な表現 のみを残すため行われた、特殊性の消去を意味する。
 [b] :「 校正で発見された誤りの跡」は、厳密な点訳の ための校正作業の痕跡である(これは、自らの誤りを 自ら正すという、自身でさえ予測できない作業ゆえ、 際立ってこの作品に「不確定性」をもたらした)。
 [c] :「 追加された空白」は、日本語の点字に不可欠の 「分節分け」という行程で追加された空白(全角スペー ス)の痕跡である。「分節分け」は日本語の点字の可読 性を補助するために必要な行程である。それは、たと えば英語の単語間のスペースのように、日本語には単 語その他の最小単位を示すものがないからである。し たがって、この作業もまた厳密な点訳に不可欠のプロ セスであった。[c] の作業は、[b] で発見された誤りの 修正後に行われた。

このシリーズには7 種類のバージョンがある。3 要素の 組み合わせが「([a]), ([b]), ([c]), ([a],[b]), ([a],[c]), ([b],[c]), ([a],[b],[c])」の7 つだからである。
それぞれの要素には81 枚の版がある。私が自身で作成 した簡易なプログラミングを用いて、たとえば、(a, b, c) の組み合わせであれば ([a:24+], [b:37+], [c:36-]) の ようにランダムな組み合わせがつくられた。(+/- は、 正位置/ 逆位置の指定)
(参照:スコア)

以上は、私が2010 年より設けた以下の定義* に基づい ていることに注意されたい。特に1, 2, 3, 6。

 1) 言語学理論を参照点とする、伝統的汎言 語価値体系 の帰納的解体(延いては、言語現象の一般共通構造の抽出 とその脱構築)
 2) 1 へのエロティズムの介在、干渉
 3) 1, 2 への偶然性の適用
 4) 1, 2, 3 の行為において直接的身体性の排除と間接
的身体性の再構築=拡張
 5) 1, 2, 3, 4 による社会制度の根底の問い直しとその 観察
 6) 1, 2, 3, 4, 5 から導き出される人間性の否定

* 定義は2021 年現在まで複数回わずかに修正されてい る。詳しくは「前提」を参照。



These are sheets of score to decide the combinations of the elements and to decide the order to exhibit:


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